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第48号 2009.07.25

Q45.トレーナーのやり方における差異について、どのように考えていらっしゃいますか。

A.トレーナーは、まず自分の体験上で得られたもので自分の方法論を確立します。
ポップスの場合は、よくもあしくも自分の思い込みの感覚で、仮想して感覚を
得ていくことが多くなります。とはいえ、必ず、誰かの影響を受けているので、
その元となるアーティスト(A)の感覚が、大きな影響を及ぼします。
このときに、誰を選んだかは、本当は大きな問題です。本人も気づかないうちに
大きな影響が入っているので、第三者にみてもらうしかないのです。

次に、声は楽器と違って、自分の体(もって生まれた発声器官)が大きな制限としてあります。
アーティストのなかには、まねやすい人もまねにくい人もいます。
まねて基礎を学びやすい人も基礎を学びにくい人もいます。
それが結果として大きなプラスに出るときも、むしろ、マイナスとなるときもあります。

また、そのアーティストが好き嫌いではなく、上達のプロセスとして合う人も
合わない人もいます。合っているのもよしあしがあります。
即効性のある人も後でうまく伸びる基礎になる人もいます。
即効性については、それが限界となることも少なくありません。

さらにこれらはその人の目的やレベル、その後の変化や成長にもよりますから、
純粋に捉えることはほとんど不可能です。稀にたった一人のアーティストだけ
聞いてきたという人もいますが、この場合、くせがのりうつっていて本人も
気づかないことが多いものです。

次に音大のようにトレーナーに導きかれた人はよかれあしかれ、その先生の影響を
受けます。ここにもアーティストと同じように、その関係は多岐にわたります。
しかし、アーティスト的な影響が歌や作品という応用されたものから無意識的に
くるのに対して、トレーナーからの影響はそれをどのくらい信じているかは別として、
いざ本人がトレーナーとして教える立場になったときには、独立したノウハウとして、
よりダイレクトな影響を与えます。

つまり、トレーナーにとって自分とは異なる相手を教えるときには、
自分が教えられたように教える、あるいは、自分の同僚や先輩、
後輩が教えられたように教えることにおのずとなるわけです。
ことばの使い方も孫引きのようになり、受け売りの方法で、トレーナーの意図とは
全く別にトレーニングが行われてしまうことも少なくありません。

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