第50号 2009.08.15

○目的がプロになることであるなら

 プロになるには、プロというのを定義しなくてはいけません。
歌い手、ヴォーカルというのは、もはやエッセイストと同じくらい、
誰もが使える肩書きになっているのです。お笑い芸人のカラオケの歌唱力も
場合によっては、今のプロスタイルを越えているでしょう。
そこで彼らが提供しているスタイルこそ、プロとしてのオリジナリティなのです。
プロとは、独自のスタイルをつくる人のことです。
 CDを出して売っているのはプロのヴォーカル、結構売れたらプロというなら、
マツケンサンバ松平健さんも、プロヴォーカルです。声優も役者もタレントは
言わずもがな、アナウンサーでもCDは出しています。
あなたにとってのプロって何かということからスタートしましょう。

<プロのための、と、プロになるため、の違い>
1.プロはプロに認められなくてはいけない。
2.アマチュアのなかでやれても、プロとは全く問われるものが違う。
3.プロになっても続く人は、ほんの少ししかない。
 まずは、このことを知ってください。

<アマチュアとして楽しく上達するのとの違い>
1.プロの作品は結果としてお客が満足するものである。
2.プロのステージは、結果としてお客がすっきりするものである。
3.プロは、お客の期待以上のものを出してあたりまえである。
 これらの力を養うためにトレーニングがあるのです。

○デモテープづくり

 デモテープにお金をかけることなど、考えなくてかまいません。
何十万円以上かけても、まともなプロデューサーはそこでは、評価しません。
300万円もかけたら、その心意気くらい見てもらえるかもしれませんが、
プロデューサーは、作品の完成度でなく、可能性でみるのです。
なのに、早々からまとめよう、完成させようとしているのは、方向違いです。
私がもらうものも、エコーのため、まったく声の判断がつかないものも少なくありません。
それはあなたの力でなく、プロのスタッフの力です。バンドならともかくソロなら不要です。
というより、かえってあなたの魅力や個性が出てこなくなりかねません。
あなたの声のアピール力と声が何を伝えるかを、まず問うてください。

○プロになるのに必要なことは

 プロに必要なのは、大手からのメジャーデビューを目指すなら、
有能なプロデューサーでしょう。自分のスタイル、バンドなのかソロなのかでも違います。
「デビューしたらプロ」と考えるのもどうでしょうか。それで食べているというのと、
食べていけたらというのもかなり違います。そもそも今やヴォーカルは、
職としては成り立たなくなりつつあるのですから。

 すぐれたプロデューサーが、人をみるときは、ヴォイストレーニングの成果など
折り込みずみです。つまり、1、2年、ヴォイストレーニングをやって、
そこで奇跡が起こることはありえません。だいたい、行われているのは、ピッチが
安定しないことへの、ピッチトレーニングと無理な高音トレーニングだからです。
急に腹式呼吸などやっても、かえって歌がくずれるだけです。
歌とトレーニングの関係をきちんとふまえないからです。

○ヴォイトレが必要なとき

 役者、声優になるには、養成所、事務所があります。ヴォーカルもありますが、
今の歌ではつぶしがきかないため、タレント、役者に転向した人も少なくありません。
誰もが替わったり、ちょい役というので、役者などもどんな舞台でもよければできるけど、
プロというなら、給与の出るところに所属するか、自分でプロデュースするかです。
 ストリートでライブやって、CD一枚千円、これを10枚売って日給1万円なら、
いい方でしょう。プロでもなかなか手取り月収30万円はとれないのです。

 とにかく、ヴォーカルにはプロデューサー、役者には演出家、映画監督、ドラマ、
CMのプロデューサーなどと仕事が生じます。多くの人は、そういう人に認められるために、
ヴォイストレーニングをする、といってきます。しかし、本当は認められた人こそ、
ヴォイストレーニングを必要としているというのが、ここにいるととてもよくわかります。

○一般的の人のヴォイストレーニングによる効能

1.健康になる 心身が弱いなら、声を出すための体と呼吸づくりからです。
2.積極的になる 性格が弱いなら、テンションを最大に保てるようにすることです。
3.リラックスできる 緊張するなら、心身を解放できるようにすることです。

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