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第63号  2010.02.13 ○正解を求めない

○正解を求めない

 トレーナーも、先生も、あまりにも一つの正解に合わせて、他人をみます。そこでうまく
いった人は、そこからスタートもよいでしょう。先天的に器用ですぐにこなせてしまう人は、
そういうトレーナーにつくのも一つの方法です。しかし、そうでない多くの人は、そういうトレーナーの元へいくと、もっと悪くなるのです。自分はなぜできないのだろうとばかり、思います。
トレーナーも自分のレベルが高ければ、なぜこいつはいつまでもできないのかと、悩むはずです。
ただ、それが自分のせいだとだけは考えないのですね。
もっともよい解決策は、他のトレーナーへ紹介してあげることです。しかし、そういうことをするトレーナーを私は(私以外には)知りません。

 応用することによって、完璧にできたということにならないのがわかっていたら、いずれ自らの弱点に気づきます。しかし、すぐ解決しないことです。長所、強味が出るまで放っておいてもかまいません。
 なのに、多くのヴォイトレはこの弱点の克服だけに専念させてしまうのですね。本人もトレーナーも、それが問題だと思っているからです。わかりやすい問題には違いありませんが、重要な問題でも、最優先すべき問題ではないのです。その先をみていない、つまり、プロとかアートということで考えるなら、特にトレーナーにつくことが全くサブの目的に専念して、もっとも大きな可能性を自ら奪ってしまうことだと気づかないのです。
しかし、そういう判断も本人の実力なのです。そこで間に合わせで、先にいってしまう人が、こんなに多いことに私は驚くのです。トレーナーも含めてのことです。

○トレーナーに求めるべきこと

 そのギャップをより正しく知るために、自らの力が、より可能性をもって伸びるために、何を材料にするか、その選択こそがトレーナーの力に求められるのです。つまり、ステージ
(CDでも可)から、より本質的なものを学ぶ力をつけられるように学ぶことが、基本の力をつけるためには、大切なことなのです。

 発声のテクニックや歌唱技法などというのは、一流の作品から、本人が啓発される力に比べたら、表面的なものに過ぎません。
内的な変化は外から与えるだけで、すぐには変わるものではありません。誰かの声、歌、せりふ、発言、マニュアルと、何であれ、ストックしていき、それが内側から身についてくるのを待つしかありません。そうして少しずつ、自分の軸が定まってくるのです。

 自分と似た声質のトレーナーやヴォーカリストは、それに近づけていくためにはわかりやすく、うまくなっていくには、一時利用できますが、自分の軸はできていきません。他人の軸である限り、いつもあちこちでブレます。器用すぎる人や若いトレーナーにも多い特徴です。
 何よりも、声に対して、自らがどの地点にいるのかなどは、わかるものではありません。
それを学ぶためには、声楽などを一時、使うのはわかりやすい方法です。

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<今月のQ&A>

Q62.シンガー・フォルマントについて教えてください。

A.一流のオペラ歌手は3KHzあたりに、第3~第5フォルマントを集めることで、オーケストラを抜いて聞かせるといいます。

Q63.お腹がなるのは、どうしてですか。どうしたら避けられますか。

A.これは小腸へ食べものを押しやる音ですから、気にしないでください。
レッスン中はそうなることもありますが、本番はあまり起きません。
食事などの時間をずらせば、コントロールできるでしょう。