第65号 2010.03.13 ○「私はー(どうしたいのか)」を決める

○「私はー(どうしたいのか)」を決める
 
「みんなは」「まわりは」「トレーナーは」ということに関しては、受け入れておくだけでよいのです。それよりも、そこから「私はー」を導き出さなくてはなりません。そういうときは、他の人や他の作品、できたら、自らの心の中に深く入っているものを応用することが好ましいでしょう。
 つまり、「私はー」は、表現をする、人に自分のものを取り出して、披露して、その結果を問い、その責任を自分が負うということなのです。

 ですから、トレーナーに、「どうすればよいですか」と聞いてもその答えは、一つの意見としてとどめるべきです。日本人は、自分の心の言語化に慣れていませんが、トレーニングにおいて、プログラム化はけっこう大切なことなのです。私はマニュアル不要のようにいっているから、感覚だけだと思っている人には、それは確かですが、そのためにこそマニュアルがいるのです。ことばを使わないために、ことばがいる、ことばに振り回されないために、ことばがいるのです。マニュアルも同じ、それを捨てるためにいるのです。頭を使って考えることも同じ、考えないために考えるのです。

○受容力
 
 自分の判断は大切ですが、トレーニングでは、アドバイスを受け入れた上で、自らが考えるというようにしないと、一人よがりになって、伸びなくなります。あらゆるものは、学びの材料として取れます。
私はヴォイトレを第一線で行なってきましたから、業界内のマニュアルよりも、他のすぐれた業界のマニュアルを学んで得たことの方がずっと大きかったです。
ヴォーカルは、日本は世界にまだ誇れませんが、他分野においては、世界の第一線級、巨匠や神様といわれるような人もたくさんいるのです。もちろん、安易に外国人に学ぶというのもよくはありません。

 何でも人が興味を持つものは、見たりやったりしてみる好奇心こそ、向上心の元です。
トレーナーにつくとよいとか、よくないというのでなく、そこから最大のものを吸収して、その中から一つでも役立ててくださいということなのです。
トレーナーを変えるのも自由です。他のトレーナーに学びにいくのも自由です。
自らの軸があれば、そこで遠慮は不要です。
本当にあなたのためを思うトレーナーなら、あなたの将来のための行動を評価するでしょう。(もちろん、現実には生計をそれで食べているため、やめさせない人もいるし、本人の判断の幼稚さをみて、良心や教育熱から引き止める人もいるでしょう。)

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<今月のQ&A>

Q66.歌では、どういうチェックをするのですか。

A.私は、次の4つです。
1.全体の意図、選曲
2.できの順
3.各曲の意図、イメージ
4.できあがりのほど

本人のイメージと現実に声や歌がどうであったかの差異をみます。
次に、いらないものを整理して、活かせるところの可能性、創造した表現、デッサン、全体のチェックをするのです。
発声は、1.のどを開く 2.共鳴 3.体の支え をみます。

Q67.ヴォーカリストとして活躍していくためには、何が必要ですか?

A.1.何があるか、2.何がないか を知ることです。(rf)