Q.のどを守るために、何に気をつけたらよいのでしょうか。

 

Q.のどを守るために、何に気をつけたらよいのでしょうか。守るための環境についても教えてください。

A.それをトレーニングで知っていくことです。私は、2つに分けて考えています。目的やレベル、今、何を優先するかによっても違ってくるので、これを参考に自分で考えてください。
 私自身は、調子のよいときは環境に甘えず、ハードにセッティングしてきました。もちろん、調子の悪いときは、今でこそ休めますが、以前は、研究のチャンスでした。何事も育てていく、鍛えるときと、それをキープするときは、考え方、対処の仕方が変わるものです。
1. 初心者なら、環境をよくして、よい状態で声を出すことが第一でしょう。自分のことさえよくわからないのですから、一番よい環境づくりを目指します。湿度や温度も整えます。
2. プロ志向の人なら、その上でハードさに耐えうるため、ときには乾燥や、熱いところ(とはいえ、ほこりなどはだめです)、寒いところはあまりよくありませんが、あえて試みます。慣れたり、どうなるのかを知ります。

ちなみに、ステージやスタジオの多くは、カビが生えないように乾燥させていて、照明や人、荷物の出入りで、とても発声によい環境とはいえません。かつては、たばこでくもっているようなところでやらされたものです。
空気清浄機や加湿器は、練習にとてもよいのですが、そうでない場でやることも考えておきましょう。

一般的には、のどの状態や体調のよいときは(特に若ければ)何とでもなります。気をつけるのは、心身の状態やのどのよくないときです。
第一に欲しいのは、休養、それも声を出さない時間をとること。
第二には睡眠や栄養ということ、その前に気分を切りかえ、マイナスの方向に行かないようにするということです。

トレーニングは集中したときしか行なわれないように指導しています。ステージや練習よりも、そのあとのしゃべりすぎで声を悪循環にしてしまう人が多いのです。
特に打ち上げ、アルコールや食べ物が入った状態での大声でのおしゃべりほど、疲れたのどに悪いことはありません。
サイン会の握手はよいですが、あいさつや会話も大きな負担です。そういうときは、お腹からの声でなく、軽く浅い声を使うほうが多くの日本人には、のどへの負担を押さえられます。(低い声はしっかり使わないと発音不明瞭になるからです)自分の声の使用状態をガソリンのFull-Emptyのように考えるべきです。Eに近づいてきたと思ったらセーブすることです。
のどの疲れは、休めないととれません。気力やハイテンションで大きく声が出ても、かすれているときは、もう地獄の一丁目近くにいるのです。自分の限界を試してみるのもよいのですが、越えてはいけないのです。調子の悪いときは、10倍気をつけて、早めに休めるというのが、絶対のアドバイスです。