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論6.鼻にひびかせること(副鼻腔共鳴)

Q.歌っていて鼻をつまんだ時に音色が変わらないのが副鼻腔共鳴という人も、鼻をつまんだ時に音色が変わらなければいけない、という人もいます。どちらが正しいのでしょうか。

「鼻にひびかせること」

○ことばの定義について

用語の定義や使い方で、共鳴や共鳴腔とは、かなりあいまいな扱われ方をされてきたものです。鼻音、鼻腔共鳴などもその一つです。    
そのために、私はあまり使わず、ほかの先生の使う場合は、イメージ言語扱いにしています。ここでイメージ言語というのは、それを使うことで結果がよければよいというものです。「喉をはずして」「頭のてっぺんにあてて」「肺活量を大きくして」とか。

鼻腔の共鳴は、鼻をつまんだということで必ずしもオンオフになるのではありません。
正しくとこだわるのなら、閉鼻音と開鼻音の問題にするしかありません。前提として、共鳴と空気の通りとは別物であるということです。鼻腔の通りを妨げるなら、ただ、閉鼻音というしかありません。
たとえば、副鼻腔が炎症をおこすと、そこで鼻がつまったような声になります。

○鼻にかからないようにする

すぐに鼻にかかってしまう人は、鼻にあまり抜けないように意識してください。鼻をつまんで確実に変わるのは、鼻音であるナ行です。「ナ」を出した状態のように、軟口蓋が下がっているのです。(開鼻声)それに対し、鼻づまりのような声(閉鼻声)は、その逆のことが起きているのです。
ただ、鼻がつまって鼻腔が使えないのも、鼻に過度に響きをかける(鼻に抜く)のも鼻声といわれるので勘違いしやすいのです。

ただソプラノなどは、かなり鼻のあたりに共鳴の調整をもっていく感覚調整している人が多いので、音が変わるべきという教え方(チェックの方法)もあるのでしょう。
結論としては、鼻をつまんで歌うことはないので、「声の共鳴そのもの」でよしあしを判断するということです。

○鼻声の3タイプ

参考に、鼻声といっても、次の3つはそれぞれ異なるものです。
1.鼻腔にひびかないで鼻につまるように聞こえる
2.鼻腔以外がひびかないために鼻ばかりひびくのも、鼻に抜けるという(n、d、r)
3.滑舌やよくないケースや共鳴がよくないとき
とはいえ、日本語の歌やフランス語(しゃべりも歌も)はかなり、鼻にひびかせているものです。鼻声がだめというのも、程度問題です。